南海トラフ巨大地震とは
静岡県の駿河湾から九州の日向灘にかけての海底にあるプレートで、南海トラフといわれています。このプレートが日本の大陸の下に沈み込んで行くときに引き起こす地震が南海トラフ地震です。もし、この地震がおきれば、その影響は九州から関東にまで与えることになります。九州、四国、近畿、東海、関東の沿岸部の地域は津波の心配があります。100年から200年の間隔で起きるこの地震です。最新では、1946年昭和南海地震です。2019年ー1946年=73年ということで、すでに73年が過ぎています。前回は90年ほどの間隔があったので、もし、90年で再び来るとすれば、後17年ということになります。但し、必ずしも90年周期とは限らないため、もっと早く来るかもしれません。
いつ地震は来るか
南海トラフの巨大地震(マグニチュード8から9)が今後30年以内に来る確率は70%から80%と言われています。(政府の地震調査委員会による予想です)つまり、いつ来てもおかしくないということです。但し、その日が何月何日というようなことまで予想することはできません。その予兆に気づく事ができるかもしれませんが、これまでの地震においてその予兆をとらえ、国民に知らされたことはありません。東北地震(マグニチュード9、震度7)の時もそうでした。あの時も想定外の津波の高さということでした。
今度来る、南海トラフの地震は、想定外という言葉で片付けるのでなく、想定して連絡してほしいものです。
死者と被害
予想されている死者数は約32万人だそうです。東北地震では、死者15895人、重軽傷者6157人、行方不明2533人です。
この数字と比較してもその何倍もの死者数です。
東北地震の津波の最高の高さは40mということですから、もし、南海トラフ地震が発生すれば、それくらい大きな津波が来ることも予想しておかなければなりません。日本政府は、震災による直接的な被害額を16兆円から25兆円と試算しています。
これに対して、南海トラフの経済被害を220兆円を超えると予想しています。この額は国家予算の2倍以上だそうです。
揺れや火災、津波などによって238万棟あまりの建物が全壊したり消失すると予想されているのです。
被害を小さくできないか
もし、早めに多くの人が避難すれば、津波の犠牲者は最大80%少なくなるそうです。もし、建物の耐震律を上げれば建物の倒壊も40%ほど減らせるようです。そのためには、地震予知情報を早めに出してくれることが大事です。
もしある日地震が突然来たらどうするか
東北地震の時に、地震マニュアルに従って、避難場所に逃げたら、その間に津波が来て亡くなった学校がありました。その学校の子どもたちが裏山に逃げていればもっと多くの人が助かったと後になって振り返っています。ということは、今考えられている避難場所が本当に安全なのか検討されているとは思いますが、一刻も早く、高い場所に逃げることが重要です。
自分たちの命は自分で守るしかありません。
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