そもそも日本において運動会はいつから始まったか
日本で、最初に運動会が開かれたのは、海軍兵学校(東京・築地)と言われています。イギリスの先生ダグラスの提案により、イギリスで行われているアスレチックスポーツをしようとの提案で1874年(明治7年)3月に行われました。その時の種目は、短中距離走、走り高跳び、三段とび、走り幅跳び、二人三脚、卵とり、背負い競走、水おけ競走など18種目です。
当時、この競技を「競闘遊戯」と呼んでいました。この「競闘遊戯」が運動会として全国に広まりました。
現在の運動会の位置づけ
学習指導要領では、運動会は「特別活動」の「学校行事」に含まれています。集団行動をできるようにし、運動に親しむ態度、責任感や連帯感を育て、体力の向上につながる活動をするとしています。
運動会の果たしてきた役割
運動会があるため、先生たちは、夏休み中からどんな運動会にするか計画しています。毎年、昨年の運動会の反省を参考にして種目等がきめらていきます。例えば、次のような競技が行われます。最近、種目は、地域や学校によって変わりつつあります
・開会式、閉会式(準備体操、整理体操)
・徒競走(低学年50m走、中学年80m走、高学年100m走)
・学年競技(各学年で行われるかまたは、低・中・高でそれぞれ競技が行われる)
・学年演技(低学年、中学年、高学年ごとに集団ダンスや組立体操)
・来入児種目(来年1年生になる子の競技)
・親子競技(1年生と6年生保護者と児童)
これらの種目に取り組むことで、今までできなかったことができるようになるなど子どもにとって大きな成長が見られる運動会です。
最近見られる運動会の課題
①熱中症対策
運動会は9月の最終土曜日か10月の第一土曜日に行われるのが多い。今年は7月8月と特に暑かったので、9月に入っても熱中症対策から外での練習に対してこれまで以上に気を付かなわければならないことです。
45分の練習内にも水分補給としてお茶を飲む時間を途中にとる。
②英語の授業などが入って来たり、道徳の教科化によって、カリキュラムの見直しも必要。そんな中、運度会のために使う体育としての授業時間を考慮しなければいけない。
③運動会に費やす時間を見直す中、運動会を半日で終わらせる学校が出てきた。例えば、愛知県安城市では、お弁当を用意する必要のない「半日運動会」を実施した学校は、2017年に2校だったのが、2018年は9校に増えた。開始を30分早め、競技数を3種目減らし、学年競技を2学年合同にして時間短縮を行うなどして工夫している。
半日運動会になっていった要素
・2020年から改定される学習指導要領で、小学校3年生以上は英語の授業が年間15コマ増える。そのため、英語のコマ数が増えた分運動会の練習時間を減らすことで対応する。
・熱中症対策のため、練習時間を十分に取れない。
この半日運動会には賛否両論で、視聴者投票では、やや反対が多いようです。
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