年金のもらい方として、次のような選択肢があります。
①繰り上げて年金をもらう
②繰り下げて年金をもらう
③65才からもらう(本来の年金支給開始年齢は65才)
しかし、ある一定の年齢の人たちは、65才までに特別支給の年金がもらえます。私は63才からもらえる生年月日です。
私は、56才で早期退職して、1年後に元の仕事に戻りました。そのため、1年間は国民年金を支払っていました。
その後、今に至るまで途中何もしない期間もあるのですが、仕事を続けていた方がいいのです。
人によっては会社などに勤めないでも、ネットを活用して儲ける人もいます。そういう才能がある人はそれも良いのですが、なかなかうまくいきません。
取りあえず現金収入が確実に入るような仕事を続けた方がうまくいきます。
ところで、60前後の年齢の人にとってアルバイトとなると、最低時給に近い仕事しかないのです。
同じ時間働くのなら月給の良い方が働く意欲もわきます。
私が現在している仕事は、もともとしていた仕事のために、仕事自体は慣れています。さらには、月給としての金額もアルバイトに比べればずっと良いのです。
年金をもらう歳になっても働いている人に聞きましたが、1万円未満の年金しか毎月支給されないということです。その理由は、フルタイムでその仕事をすると、その仕事の給与があるため年金がカットされるのです。
しかし、例えもらえる年金が1万円だとしても、実際働いて給与を得た方が後々には有利なようです。国民保健代を払う必要がないし、厚生年金が積み立てられ将来もうら年金額が増えるようです。
65までは毎月の平均給与が28万円を超えると減額されるようですが、65を過ぎると、その上限は40万円を超えるようです。繰り下げ年金にすれば、さらに将来的にもらえる年金額は増えるので、長生きする自信や、体力的に仕事を続けられる自信があるのならまだ働くのもいいでしょう。
若い人と働くことで、精神的に若さを保つことができるかもしれません。
加給年金をもらえる年齢と繰り下げ年金について
厚生年金にある一定の期間(20年間)以上加入してきた人は、年下の妻がいる場合、妻が65才になるまでの期間加給年金がもらえます。そこで、繰り下げ年金をすると加給年金がその期間もらえなくなります。
金額にすると、昭和18年4月2日以後の人なら約39万円です。これに18歳未満の子がいれば1人から2人目までは一人に付き224300円加算されます。
そうなると、39+22=61で、およそ61万円増えることになります。もし、子どもが二人ならさらに約22万プラスされて約83万円加算されます。(歳の差結婚などで子どもがまだ小さいということがある人もいるでしょう)
ところが繰り下げ年金として繰り下げれば加給年金が支給されません。この加給年金は厚生年金(共済年金)についている年金なので、次のような方法があります。
基礎年金を繰り下げて、厚生年金は65才からもらう。
基礎年金と、厚生年金を切り離して考えます。加給年金をもらうために厚生年金の繰り下げは行いません。しかし、基礎年金だけを繰り下げます。若い学生時代に年金を払っていなかったという人は満額をもらうことができません。60以上で任意年金をかければ65才までそれを補うことができます。しかし、その期間厚生年金を払うような仕事についていれば、厚生年金保険を払った分は増えますが、基礎年金については増えません。
そこで、基礎年金だけ繰り下げれば、1カ月繰り下げるごとに年金額が0.7%増額され、1年繰り下げると0.7%×12カ月で約8%、2年繰り下げると約17%増。70歳まで繰り下げると、年金額は42%増えることになります。
私の場合、1年繰り下げると本来の満額に近い金額になります。
基礎年金は平成29年度の満額が77万9300円です。但し、この満額は毎年かわります。平成16年以降は78万900円でした。
特別支給の年金はもらった方がいい
昭和60年の法律改正により、厚生年金保険の支給開始年齢が60才から65才に引き上げられました。 支給開始年齢を段階的に、スムーズに引き上げるために設けられたのが「特別支給の老齢厚生年金」の制度です。
これは生年月日によって年金開始時期がちがっています。60、61、62、63、64と生年月日で段階的にもらえるようになっています。
「特別支給の老齢厚生年金」は、65歳になると受給権が消滅してしまうため「繰下げ支給」はできません。年金を受給できる権利の時効は5年です。5年を経過した部分の年金は受給できません。となれば、特別支給の老齢厚生年金はきっちりもらった方がいいということになります。
ただし、60才から65才の期間働き収入がある一定以上で多ければ、年金がカットされるか年金がストップされるという場合もあるようです。そうなったとしても、この期間は働いて厚生年金保険が払えるなら働いた方がいいでしょう。働いて得る金額が年金がカットされるという場合は、それだけ収入が多いはずです。また、その期間に払った厚生年金のための保険はプラスされます。
私は、63歳の時に特別支給の厚生年金がもらえる生年月日でしたが、その時働いていていて、年収が一定基準を超えていたので全額カットされました。当時は年金額と年額を加算してひと月当たり28万以下なら年金がもらえるという基準でした。私はそれを超えていたので全額カットです。それが令和5年時点で年金制度が変わって月額48万円までと変更になりました。もう少し早ければ年金カットとはならなかったのですがこれも運命です。
65才になったら基礎年金は繰り下げ、厚生年金はもらうという選択肢
「特別支給の老齢厚生年金」と「本来の老齢厚生年金」は別物です。「特別支給の老齢厚生年金」は65才になると受給権が消滅します。そのため、「本来の老齢厚生年金」の受給権が新たに発生するので、「繰り下げの申出」をすることができます。
しかし、老齢厚生年金を繰り下げると、加給年金がもらえる権利のある人が繰り下げている期間もらえなくなります。
そのため、妻との歳の差が例えば5歳だとすると5年間繰り下げて42%増えたとして、その間にもらえたはずの加給年金5年分(約39万×5年分=195万円)は、もらえません。
これも、人によっては加給年金はもらえない人もいます。姉さん女房とか、奥さんとの歳の差がほとんどない場合もあります。その場合、厚生年金の繰り下げをしたらその分年金がアップするという場合があります。
エクセルなどでシュミレーションできる人は、シュミレーションして比較するのもいいでしょう。
私は、65歳から基礎年金も厚生年金ももらっています。1年繰り下げれば基礎年金が増額されていたのですが、どちらも65歳からもらっています。66歳に繰り下げた場合は、増えますがその分、所得税や介護保険料やらいろいろ高くなるので、80歳くらまで生きないと1年遅らせたメリットはないようです。平均寿命からすれば81歳くらいまでいくかもしれませんが、65歳からもらって良かったのだと思っています。同級生は基礎年金だけ1年遅らせています。それもありですね。友人の両親の母親はつい先日96歳でお亡くなりになり、父親はまだ健在ですから。
ただ、人生はどうなる分かりませんので、もらえるときにもらっておくのもありかと思います。
遺族年金は厚生年金の4分の3
夫がなくなると、遺族年金が妻に支給されます。私は誤解していました。4分の3というのは、夫の老齢厚生年金の4分の3のみです。夫の基礎年金と厚生年金の両方合わせた金額の4分の3ではないのです。夫の老齢基礎年金はなくなります。夫の死後、妻の基礎年金額を高くするために、妻のほうは70歳から繰り下げ受給することがおすすめだそうです。ただし、妻の健康状態にもよりますので、病気がちなら早く受給する方が良いでしょう。妻の経済状況によっては、65歳から受給するのもありかと思います。
それぞれの夫婦の年齢や夫の年金がどうなっているかで必ずしも妻が70才からとはなならいと思いますが、夫の年金だけでなんとかできるのなら妻の方を繰り下げ年金とするのが良いかもしれません。ケースバイケースなので、それぞれの場合に応じてシュミレーションしてみてください。
遺族年金は厚生年金の4分の3ということは、仮に夫の厚生年金が80万なら60万、100万なら75万、120万円なら90万円、160万年なら120万円が遺族年金として妻が年間でもらえる金額です。
年金だけでは足らないようなら、やはり現金収入を得る為の手立てが必要です。
最近は(2023年現在)は、世界の政治状況が不安定で、戦争も起きています。ロシアとウクライナやイスラエルとハマスなど。そんな不安定な社会では、何がどうなるかわかりません。
繰り下げれば増えるという仕組みですが、どうなるか分からないのが人生です。計算通りにはいかないことも起こりますから、もらえる時にもらっておくのがいいかもしれません。
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