摂理とはどういう意味でしょうか。
goo辞書では、摂理について次のように述べています。
1 自然界を支配している法則。「自然の摂理」
2 キリスト教で、創造主である神の、宇宙と歴史に対する永遠の計画・配慮のこと。神はこれによって被造物をそれぞれの目標に導く。
人間は、自由意思を与えられて自分勝手に思ったり行動したりするのですが、この摂理によって、制限がかけられています。
例えば、摂理に反する生き方をすれば、病気になったり、不幸な出来事がめぐってきたりするので、人間は反省の機会を与えられ、自分の生き方を見直すようになっています。自分に起こる不幸を他者や神様のせいにする人がいるかもしれませんが、摂理違反の生活をすれば、人間にとって良い出来事は起きてきません。
どんな種類の摂理があるか
それでは、神の摂理にはどのような種類があるのでしょう。
①永遠の霊的進化の法則
②霊優位(霊主肉従)の法則
③利他愛の法則
④自由意思の法則
⑤因果(カルマ)の法則
⑥償い(苦しみによるカルマの清算)の法則
⑦自己犠牲の法則
⑧苦難の法則
⑨自己責任(自業自得)の法則
法則がどのように作動するか
①永遠の霊的進化の法則について
神の分霊として生まれた人間は、人間界に生まれてからは、永遠に個別性をもって生き続けます。それは、永遠の進化を目的としています。「永遠」ということは終わりがないということです。どんな霊も、永遠に成長を続けるということです。
人間界に生きている間に、悪いくせをつけてしまうことがあるかもしれません。それらの修正も含めて永遠に生き続けます。
人に多くを与えれば与えるほど、多くの神の愛と霊的エネルギーが流れ込むという利他愛の実践
利他愛を実践すると、与えた分の「神の愛」が直ちに補給されるという事はどういうことでしょう。実は霊的エネルギーというのは、目に見えるものではないのですが、人間は霊でできているので、この霊的エネルギーが補給されることによって、心が安らぎ元気が湧いてくるのです。
また、霊的エネルギーが霊に流れるときに「魂の窓」といわれるところが広がり、次回利他愛の実践をしたときに、より多くの霊的エネルギーが流れ込むのです。
多くを与える者ほど多くを授かるという「因果律の法則」があるのです。
シルバーバーチの次の言葉が大事です。
「犠牲的生活によって魂が“損”をすることはありません。また利己的生活によっていささかも“得”をすることはありません。」
『シルバーバーチの霊訓(1)』(潮文社) p.42~43
②霊優位(霊主肉従)の法則
人間の思いと行動が霊的思考が中心となるか、肉的思考が中心となるかによって生き方が変わります。
物事の判断を霊的な側面から考え行動するか、肉体的思考から行動するかの違いです。
人間の心が「霊的思考中心」となることが望まれています。一方「肉体的思考が中心」となると、「自分中心の思」考となり霊的向上が遠ざかります。
③利他愛の法則
「利他愛」の反対は「利己愛」でしょうか。自分を愛することは良くないとは思いません。しかし、自分だけを愛する思いが強く、他者を思いやる心がないと、これは良くありません。自分の利益を考えず他者の利益だけを考えることも容易ではありません。しかし、自分を大切に思ったり愛したりするのと同様に、他者を愛する心は大切です。他者は自分とは別の存在のように思うかもしれませんが、実は、他者と自分は心の根っこの部分でつながっている存在です。神の子と言われる人間は、他者も神の子であり兄弟姉妹と言えます。
④自由意思の法則
人間には、自由に考える自由が与えられています。自由だからこそ、悪も思い善も思います。自分勝手に思う事が他を傷つけることがあるのですが、神は人間に自由に考える自由を与えられました。
正しく思えば、良い結果が、悪く思えば悪い結果が来るようになっています。
⑤因果の法則
原因があるから結果がある。原因のない結果はないということです。自分の目の前に起きる出来事に偶然はないということです。自分の存在も、同様に原因があっての結果として存在しているわけです。
⑥償い(苦しみによるカルマの清算)の法則
自分が人生において、行った摂理違反に対しては、償いをしないでは終わらないということです。償いをすることで、新しい出発ができるのです。
⑦自己犠牲の法則
霊性の進化のためにには、自己犠牲の精神が大切だとされます。自分のためを考えるより、周りの人や社会のことを考えて身をささげるような心を育てることで霊性が高まると考えるのです。ただし、この考えについては異論を唱える人がいます。あなたはどう考えますか。
コメント